レッグペルテス病

2歳未満、特に1歳未満のはトイプードルに多い病気です。他の小型犬でも時々見る病気です。大腿骨頭の血流不足による骨頭やその周囲の壊死が認められるのですが原因ははっきりしていません。この病気は診断が大事で何枚かレントゲンを撮影し触診など複合的に判断する必要があります。もし判断に迷う時は日を改めてのレントゲン再撮影やCTも有用です。

今回は他の病院からセカンドオピニオンと手術依頼で来院された症例を共有したいと思います。

10ヶ月齢のトイプードル、間欠的な右後肢破行が稟告です。触診にて股関節の伸展時に疼痛を認めました。

レントゲンでは大腿骨頸部の肥大化とレントゲン輝度増加、右大腿筋郡部の萎縮も認め慢性的な臨床症状がある事を確認しました。その他の検査では問題ありませんでした。レッグペルテス病と診断し大腿骨頭切除(FHO)と人工関節置換(THR)を提示しました。FHOは機能の100%は戻りませんがリハビリなどで80%ぐらいの機能回復を期待できるレスキュー的な術式です。THRであればほぼ正常機能まで回復できる可能性が高い術式です。今回はFHOを希望されましたので本院での処置となりました。

大腿骨頭を大腿骨頸部から綺麗に切除することが必要な術式です。本院では正面像だけではなく膝関節を外反させたレントゲンのダブルチェックして切り残しがないか確認して手術を確認しています。アプローチも筋肉の靭帯を切らずに剥離してアプローチしているので比較的早く足をつかってくれます。

術後はリハビリを頑張っていただきます。

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