最近立て続けにレッグカルテペルテスを診察しましたので共有したいと思います。この病気はトイ種に多い病気でほとんどが生後12ヶ月齢までに発症する病気で大腿骨頭の血行障害がっかり原因で大腿骨頭の壊死が起きるのでは?と言われています。
症例1はトイプードル14ヶ月齢です。
他院でこの病気を疑われていた症例でした。かかりつけの病院では手術を出来ないとの事で本院に来院してくれました。術前のレントゲンが以下になります。
右後肢の筋萎縮と骨頭の変形がみとめられました。レッグカルテペルテスと診断しました。下が術後のレントゲンです。
症例2は生後8ヶ月齢のトイプードルです。左後肢を破行するとの事で来院しました。
左後肢の筋萎縮を認めました。正面像では異常がわかりづらいですがフロッグポジションで骨頭変形と骨頭頸部の骨硬化などを認められレッグカルテペルテスと診断しました。下がオペ後のレントゲンです。
どちらの症例も切り残し等のチェックの為に外反させて確認もして手術終えています。
症例1は骨頭がぼろぼろに骨折していました。下の写真はその一部です。
症例2は骨頭切除後に骨把持鉗子で骨頭を持っただけで割れてしまうくらい脆くなっていました。
ピンポイントに寛骨臼にアプローチできれば中臀筋や深臀筋の腱や筋腹を切らずに露出できる為術後の回復が早いです。しかし特にトイ種であまり使ってくれず回復が遅い症例も一定数いるのでリハビリテーションは大事ですね。