喉頭麻痺は大型犬、特にラブラドールに時に見る呼吸困難を生じる疾患ですが小型犬、チワワやミニチュアダックスなどでも稀ですが時に遭遇します。
高齢のチワワで重度の気管虚脱と喉頭麻痺があった症例を報告します。かかりつけ医にて酸素室での管理はしていたみたいでした。気管虚脱ではないかと診断されていました。レントゲン検査で頸部気管虚脱が完全に潰れていてグレード4と判断し即日手術になりました。同時に喉頭麻痺の可能性もありました。
上の写真がオペ前のレントゲンと気管支鏡による気管内の写真です。
上の写真はPLLP後の写真です。やはり気管支鏡でも喉頭麻痺のサインがあり術後も吸気時間の延長があったため次に喉頭麻痺の手術を同日実施しました。術式は喉頭アプローチのNew Tie Sideで実習しました。左右喉頭室外反と声帯除去実習右の小角突起を外側牽引しました。その後やだと呼吸が落ち着きました。
上の写真は術後の小角突起を右に牽引している所を確認した気管支鏡です。
喉頭麻痺が存在するとさらに救命する難易度が上がるので診断が大事だと常に感じています。