乳犬歯遺残による咬合不正に対する歯科矯正

小型犬では比較的乳歯遺残が多く認められると思います。これは明らかに抜けない乳歯との判断は月齢ではなく乳歯が抜ける順番で判定しています。

乳歯遺残で歯並びが悪くなる可能性が高い時は避妊、去勢前に抜歯する事もあります。しかし初めてが避妊、去勢手術でその時に乳歯遺残と判定する事も多いと思います。今回去勢時に乳犬歯遺残があり犬歯の咬合不正に対する歯科矯正した症例を共有したいと思います。

上の写真のように犬歯が生えてきても乳犬歯が残っています。また上顎第3切歯と犬歯の間に下顎の犬歯が収まるのですがかなり狭くなっているのがわかります。下が乳歯を抜歯した写真です。

左右とも狭いので歯科レントゲンにて犬歯の根尖が開いているのを確認して優しく犬歯の先端を遠心に向けて下顎犬歯が入るスペースを空けます。そして近心に戻らないように縫合します。かなり動かす時は乳歯を使って維持しますが今回は縫合で充分でした。下が術後の写真です。

犬歯が入るスペースかできています。1週間後に再診です。これが出来るのも乳歯を折らないで綺麗に抜歯するのが必須です。抜けない乳歯は長く折れやすいので注意が必要です。下に抜いた乳犬歯を載せておきますね。

歯並びは一生ものなので若いうちに処置するのが大事だと思います。

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